新規店の計画
居抜案件・新築ビルへの出店などの飲食・物販店舗の場合について、設計の手順・費用等をご紹介いたします。
１：物件与件事項の調査
Ａ 正確な区画図を用意します。
不動産屋さんから入手出来る場合も有りますが、CADデータとして必要なので、紙の図面の場合や、全く図面が無い場合は、現場を実測して図面作成しデータ化します。
※現状図面の正確さは、この後の設計作業と積算作業に大きく影響します。ケープロでは、計画初期の段階で現場実測を実施しております。
Ｂ 設備関連（給排水・空調・電気等）について確認します。
出店工事で費用割合の大きいのが設備工事になります。既存がどのような状態なのか（ある／ない・使える／使えない等）を調べます。場合によっては専門業者を同行し出店業種に十分な設備容量が有るかを調べます。
Ｃ ラフプランを作成します。
Ａ・Ｂの情報から客席数（キャパシティー）の割り出しを目的としたラフプランを作成します。事業者様には、Ｃのラフプランから事業予測をして頂き、出店投資予算を算出して頂きます。
※ケープロでは、この項目／１：物件与件事項の調査 （Ａ〜Ｃまで）を賃貸借契約前に行う事を推奨しております。その結果、その物件への出店を見合わせることも十分考えられます。出店には無理をしない計画が最も重要です。この場合のケープロ費用に付いてはお問い合わせください。
２： 設計与件事項の整理
出店事業主様と繰り返し打合せを行い設計与件を整理します。
出店業種、営業時間、従業員数、目標客席数等が基本的与件事項になります。客単価、主要対象、予想滞在時間、イメージする他店舗事例なども重要です。ご要望は遠慮なくどんどん伝えてください。
※ご要望は矛盾する事が当たり前です。その矛盾点を整理することがケープロの仕事です。
３： 設計初期段階
Ａ １ーＣで作成したプランを元に詳細を詰めます。
初期段階では、機能的な部分を重要視します。飲食店の場合は厨房レイアウト、デシャップ、食材倉庫等、店舗全般では従業員休憩室、更衣室、清掃道具等倉庫、店舗従業員の一日の殆どの時間を費やす店舗ですので、働くことにストレスが無いように計画します。
※ケープロは現場の意見を大事にします。店長、料理長、フロア長等それぞれのご担当がご在籍の場合、個々の意見を踏襲しバランスを図ります。店舗開業に関わる多くの人が計画段階で意見を出し合う事が開業後の店舗の活気に繋がります。
Ｂ ３ーＡを元に設備設計を行います。
厨房器具選定や給排水、空調、ガスの配管等は、必要に応じて専門業者にて設計を行います。電気に関しては、照明器具の配線グループとスイッチ、清掃用コンセント位置等が開業後の使いやすさに影響しますので繰り返し打合せを行います。
※ケープロでは開業後のメンテナンスのしやすさも重要な設計要素と考えています。
４：積算見積初期段階
３の計画図を元に積算を行います。
この段階では内装仕上に関しては未定ですが、店舗事業を行う為の必要不可欠な工事内容が明確になっています。この段階での見積金額を予算から引いた額が内装仕上予算になります。
※この工程は、夢が現実に近づく第一段階となります。内装予算が見えてくると内装デザインの方向性が見えてきます。なので最も重要な工程となります。もちろん調整は可能です。
５：内装デザイン
仕上方法を検討します。
出店事業主様にどんなお店（デザイン）にしたいのか、ご要望を繰り返しヒアリングし、４の内装予算を見据えて仕上方法を検討します。その際、イメージパース、展開図、必要であれば模型等を制作し納得いただける迄、繰り返し検討します。
※ケープロではデザインも必然性から導き出すものと考えています。デザインが、３までの機能設計を覆す事はありません。叉、仕上素材の選定についても耐久性（汚れにくい、汚れが目立たない等）は重要な要素です。特にお客様の手の振れるところや使用頻度の高いモノ・箇所は機能とデザインのバランスが重要です。
６： 全体工事見積
５の計画図を元に積算を行い、４の見積書と合わせて全体工事見積書とします。
出店事業主様と工事区分（お店側で用意するもの）の確認を行い、不備の無いようにします。
※５と６が一回で決まる事はありません。４を含め何度も繰り返し検討します。ケープロは小さい設計事務所でありながら施工も行う為、この部分の作業が迅速且つ正確です。設計期間、特に予算調整に関わる期間の短縮は、費用効率の上で最も重要と考えます。
７：工事段取り
５迄の図面一式と、６の全体工事見積書により、工事契約及び工事段取りを開始します。
＊設計費用概算
Ａ 物件与件事項の調査及び整理
a：現場調査費 １回 ＠35,000円
b：設備調査費 １回 @30,000円
※a、bは同日調査となります。
c：ラフプラン制作費 1プラン 70,000円
d：打合経費10％
設計業務一式（上記１〜７）
物件規模によって大きく違いますので目安です。
a：Ａの金額
b：35,000円×設計に関わる日数
c：諸官庁届費用 80,000円
※必要ない場合もあります。
d：打合経費10％
※設計契約に付いては施工契約の有無を含め事前に確認させて頂きます。